自作小説

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答えのない質問を

ダメージを受けた髪、少しこけた頰、注意深く観察すると疲れを感じ取れる顔だった。 一人の女性は、定期的にこの場所に訪れていた。 「……私は、どうしたらいいんでしょうかね」 その質問が返ってこないことは、自分が一番分かっている。 ...
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夕暮れ時

沖についた僕は、奪い去ってしまった浮輪を返した。 「勝手に借りてしまい、申し訳ございませんでした」 「良いのよ。二人とも助かったのね、良かったわぁ!」 「お兄ちゃんかっこよかった〜!」 「お前さんすごいな!」 色々な方...
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二人の危機

八月に入り、暑さはピークに達していた。 年を追うごとに暑くなり始める時期が早くなっていたり、最高気温が上昇しているような気がした。 僕が死ぬ頃には、毎日が夏の様な気温になってしまうのでは無いか? そんな、好奇心とも恐怖心とも言...
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父の面影

「秋山、篠原の様子はどうだ?何か変わったことはあったか?」 「いえ、特には」 電話の相手は先生だ。 どうしてこうなったか説明するには、少々時間を遡る必要がある。 あれは、作戦決行した直後の話だった。 ...
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約束

夏休み初日。 僕たち三人は地元の花火大会に来ていた。 あの後、先生は美月に転校前の高校について教えていた。 ひとまず情報を掴めたわけだが、当の本人はすぐには行きたがらなかった。 というよりは、先に夏休みを満喫したいようだ...
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作戦決行

終業式が終わり、一学期が終わった。 世の学生たちはこれから夏休みだ。 遊びの予定を入れる人、そんなことは関係ないと一人帰ってしまう人、旅行に行く予定を立てる人など、様々な人がいた。 こういうところにもその人の性格が現れ...
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夏休みに向けて

遠足から一ヶ月半ほど経ったが、あれからというもの、特に変化はなかった。 一つだけあるとすれば、美月と紺野さんがすごく仲良くなってるということくらいだった。 「二人とも、なんか距離近くない?」 「え?そうかな?」 「そんな...
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秘密の場所

休みの日は一人で過ごしたり、軽く散歩をしたり、ショッピングをしたりする。 つまりは、その時の気分で行動を変えるのだ。 高校に入って帰宅部として活動してるのは、この自由が欲しかったというのが大きい。 中学の時は部活一筋で、あまり...
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夢の子

『考えは変わったかしら?』 『変わってないよ。それより、あなたは何者なの?』 『まあ、私のことはいいじゃない』 『よくないよ。夢の中に何度も出てきて、気になるに決まってるじゃん』 『私のことはいずれ知ると思うわ。それより...
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下弦の月

時刻は十九時半。 遊び尽くした僕たちは、ようやく帰ることにした。 「じゃあ、また来週」 「はい。今日はありがとうございました。楽しかったです」 いつも通り紺野さんと別れ、僕たち二人だけになった。 「ねえ充君...
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