スイッチを押すとき 紹介 人はなぜ生きるのか?

小説紹介

今回紹介するのは“スイッチを押すとき”という小説です。

こちらは、“リアル鬼ごっこ”が代表作の山田悠介さんが書かれた本です。

近代SFでしたり、ホラーで定評のある小説家さんです。

こちらの作品は、ドラマ化なんかもされていたそうです。

もしかしたら、その影響で知ってる人もいるかもしれませんね。

今回は、その原作を紹介していこうと思います!

 

~あらすじ~

青少年自殺抑制プロジェクトに南洋平は携わっていた。

それは、無作為に選ばれた子供たちに自分の命を絶つスイッチを渡し、高ストレス環境の施設に監禁するというものだった。

訳あって転勤した彼は、七年もの間スイッチを押さない少年少女と出会うこととなった。

数々の子供たちが自らの命を絶つ中、彼らが生き続けるのには理由があるようで……?

 

最初にこんなことを言うのはなんなのですが、この作品は後味があまり良くないです。

人によっては「この終わり方はないわ」と感じる人もいると思います。

これだけではなく、山田さんの作品は全体的に暗く重い作風なので、こればかりは作者との相性があるかもしれません。

なので、最初にその点を頭に入れておくとミスマッチを減らせると思います!

 

~オススメの読者~

・死生観について考えたい人

・幸せや正義について考えたい人

 

一つずつ解説していきます。

 

→死生観ついて考えたい人

この物語の一番のテーマはここです。

突然ですが、みなさんは自分が生きる理由を考えたことがありますか?

きっと、様々な人がいらっしゃると思います。

大切なのは、『それが本人にとって納得できるものなのかどうかという事』です。

この物語は、そういった部分にフォーカスしています。

彼らは、七年間も施設に監禁された上に実験台にもされてしまいますが、それでも死ねない理由があります。

現在の世の中は平和で、自分の生死について深刻に考える機会は少なくなったと思います。

これは良いことでもあり、悪いことでもあります。

皮肉にも、戦争があった時代などは常に死と隣り合わせな状況のため、そういったことを考える機会は山ほどあったでしょう。

そういった危機的状況が、何かを考えさせるきっかけになることも事実です。

だからといって、自分が納得出来る死に方ができるかどうかというのは別問題ですが……

逆に、生きる理由がない方が良いという人もいるでしょう。

そんなものは必要なくて、ただありのままに生きるという感じです。

なんの希望も絶望もなく、凪いだ心のまま生きる。

だからこそ生き続ける事が出来るという考え方です。

この物語は、そんな風に『死生観』を考えさせられるような物語です。

平和な現代だからこそ、テーマ性の強い作品だと思います。

 

→幸せや、正義について考えたい人

この作品のもう一つテーマです。

死ぬか生きるかということにフォーカスされがちな作品ですが、個人的にはこちらの方が大きいのではないかと思います。

物語中盤、あるきっかけで主人公の南洋平は施設の子供たちと逃亡します。

青少年自殺抑制プロジェクトというのは、国が行っている政策です。

つまり、彼らは法律を犯したということです。

ここに対してどう思うかというのは人それぞれでしょう。

しかし、ここで大切なのは『彼がその行動を起こした』という点です。

彼は、自分の正義感に基づき国家に反逆しました。

現実の世界でも、法を犯すことは犯罪です。

ただ、『その行為の善悪と幸せというのは別問題です。

さらに言うと、その善悪って誰が決めるんでしょうか?

誰かにとって良いことでも、別の人から見れば悪いことになるということはよくあることです。

そうなった時に、その判断が出来る人なんてこの世には存在しないのではないでしょうか?

法律も所詮は人が作ったものです。

完璧なんてことはあり得ません。

その時に大切なのは、自分がどうしたいか、どうしてあげたいかという気持ちなのではないでしょうか?

彼が起こした行動が、『貢献』『自己満足』かを決めるのは他人です。

しかし、正義感や強い信念を持って行動すれば、自分も周囲も変わるきっかけができ、望みを叶えられるかもしれない。

この作品には、そんなメッセージが込められていると思います。

“スイッチを押すとき”を一言で表すのであれば『理不尽への小さな反逆』です。

ネタバレになるので詳しくは言えないのですが、南洋平がその行動を起こしたことによって、少なくとも彼ら5人は幸せだったに間違いないでしょう。

そんな、人と人との温かさを知れる作品です。

彼らの逃亡劇の結末が気になる人や、幸せって何だろうと思う人は是非読んでいただければと思います!

 

~まとめ~

今回は“スイッチを押すとき”という作品を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

私自身は小学生の時にこの作品を読んだのですが、今でも自分の中に強く残っている作品です。

この記事を書くにあたってもう一度読み直してみましたのですが、かなり前に買った本なので表紙がボロボロになっていました笑

改めて読み返してみると、当初とは違った風に見える部分があるので不思議です。

しかし、それでも私はこの作品が好きです!

賛否両論が多い作品で、荒っぽいところもあると思いますが、何か影響されるところがあれば良いと思います!

興味が湧いた人は是非読んでみてくださいね!

 

~追伸~

最後に、テーマが近い作品をを紹介しておきますね!

小説も書いてますので、よろしければそちらも読んでみてくださいね!

自作小説→新しい君と

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