青春ブタ野郎はゆめ見る少女の夢を見ない 感想 巡り廻る『優しさ』を描いた青春物語! ※ネタバレありです!

アニメ感想

『青春ブタ野郎はゆめ見る少女の夢を見ない』という作品を見てきました!

こちらはネタバレありの感想です。

まだ見てない人や、ネタバレが嫌だという人はこちらを先に見てみてください!

 

 

では早速いってみましょう!

 

~牧之原翔子について~

まずはここです。

本作のキーパーソンです。

以前から咲太のことを良く分かってる言動を取ると思ってたら、そういう事だったんですね。

まさか未来から来てるとは思いませんでした。

双葉が『大人になりたくない翔子さん』『大人になりたい翔子さん』に分かれた?みたいなことを言ってた気がするのですが、あれは結局どういうことだったのでしょうか?

中学生の翔子さんが成長したのが大人翔子さんという話もしていた気がします。

今言ってることって当たり前なんだけど、自分で言っててよく分からなくなってきた笑

原作を読んでなくて初見だったので、そこら辺がちょっと難しいなーと思いました。

やっぱり原作をじっくり読んだ方がいいのかな……?

とにかく、中学生の咲太が高校生翔子さんに会って救われて、中学生翔子さんは高校生咲太に救われたっていうことですよね。

お互いが救いあってるというのがとても良かったと思います。

しかも、同じ言葉が巡り巡って自分に戻ってくるというのがもうたまらなかったです!

翔子さんの受け売りは咲太に引き継がれて、その受け売りを中学生翔子さんに言うっていう構図がすごいですよね。

『卵が先か鶏が先か』という話っぽく、どちらが先かという感じでしたね。

でも、どっちが先かというのは重要ではなくて、『返報の法則』的な感じで優しさが巡り巡っていったんだなーと思います。

咲太は翔子さんがきっかけで変わり、翔子さんは咲太によって変えられた。

しかもお互いに初恋の相手だったなんてロマンチックすぎますね!

この展開だけでもウルウルしてたわけですが、翔子さんの真意を知って完全に涙腺崩壊しました。

彼女は最初から全てを知っていて、咲太を救うために姿を現したということだったんですね。

アニメ本編でも「咲太君のことならなんでも知っています」と言っていましたが、映画を見た今ならその意味がよく分かります。

これは、未来から来たからという意味もあると思いますが、どちらかというと『梓川咲太』という人間がどういう人なのかをちゃんと理解しているという意味だったんだと思います。

おそらく、未来から来たというのはあまり関係なく、中学生の時に会った時点でちゃんと分かっていたのでしょう。

なにせ、初恋の人な上に自分の心を救ってくれた人なわけですからね。

そんな風に、『私はあなたを理解している』というのを満遍なくさらけ出すためのセリフだったんだと思います。

それも嫌味とか押し付けみたいな感じではなくて、「言わなくても全部分かってるよ、だから自分に素直になっていいんだよ」という全てを包み込むような感じです。

かえでの時もこの下りはありましたが、翔子さんとの会話もちゃんと聞いてみるとお互いそんな感じなんですよね。

「言わなくても分かるし、困った時は自分が助けるから」みたいな雰囲気ですね。

そうやってお互いを尊重し合う二人だからこそ、咲太が放った「僕は生きたい」のセリフがズシリと響きました。

咲太ってほとんど自分の本音を暴露することがないというか、良くも悪くも自分の気持ちを外に出さない感じがしていたんですよね。

思ったことをキッパリと言ったり、デリカシーのないような発言をする事もありましたが、それは全て相手を思ってのことでした。

古賀の件がまさしくそれで、ループしてる時に彼はしっかりとそれを追求をしました。

きっと、咲太にとってはそのままループしてても良かったんだと思います。

でも、古賀のことを考えて敢えて嫌われるような事を言いました。

そして古賀を救うんですよね。

しかも、振り返ってみると、この時に翔子さんの受け売りの1つでもある「よく頑張ったな」という言葉をかけてるんですよね。

当初の古賀にとって、一番言われたかった言葉だったのではないでしょうか?

これによって、咲太にとって翔子さんがいかに大きな存在なのかというのを改めて実感させられました。

だからこそ、咲太にとって翔子さんを見捨てるという選択は持てなかったと思うし、自分の本心を言うのはとても辛かったと思います。

でも、咲太にそこまでの気持ちを引きづり出させる麻衣さんも、彼にとっては非常に大きな存在だったということでしょうね。

これは想像なのですが、大人翔子さんは咲太を救うつもりで姿を現しましたが、麻衣さんよりも自分を選んでくれることを少しだけ期待してたんじゃないかと思いました。

彼女も咲太と同じで自分の本心をさらけ出すことは少ないですが、病室で一度だけそうなったことがありました。

自分だって生きたいし、こんなひどい目にあう憤りを感じていた。

『せっかく生き残れたのだから、本当はずっと咲太と一緒にいたい

と、きっと思ってたと思います。

でも、彼女はそれをしなかった。

それは、彼女自身が人間が弱いということを一番知っていて、それを受け入れていたからでしょう。

過去に行く時に、「自分の弱さを受け入れることが鍵になる」と言っていました。

そして、彼が麻衣さんを選ぶことを伝えた時に翔子さんは静かに涙を流しました。

彼女のセリフに「覚悟してたはずなんだけどなぁ……」というものがありましたが、それでも泣いてしまうのは自分が選ばれなくて寂しいという気持ちが多少なりともあったからだと思います。

生きたいというよりは、咲太に選ばれたいという感じです。

でも、そこで病室の時のように「私だって生きたい!だから私を選んで!」と咲太に言いませんでした。

それは、自分の弱さを受け入れてたからだと思うし、何よりも彼に幸せになってほしいという気持ちが勝っていたからでしょう。

それでも涙を流してしまう翔子さんを見て、彼女の本心が一瞬見えた気がしました。

何より辛いのが全て本心という所ですよね~。

一緒にいたいのも本心だし、助けたいのも本心。

それでも全てを叶えることが出来ないというのが本当に辛かったです……

それを少しでも叶えるための『最後の思い出作り』だったんだと思います。

そもそも、咲太を救うだけならば、自分に気を向けさせずにクリスマスに江ノ島には行くなと忠告するだけでも良いはずです。

でも、それが出来なかったのは咲太と出来るだけ一緒にいたかったというのが理由でしょう。

その結果、翔子さんは「私がもっと上手く立ち回っていれば……」と言っていました。

この言葉はきっと、自分の気持ちを出し過ぎてしまったことへの戒めだったんだと思います。

本心を見せない彼女のそれがチラチラと見え隠れするような感じがして、とても切なかったです。

それでもしっかりと咲太の選択を尊重して背中を押す翔子さんは、誰よりも強くて誰よりも優しい女性だなと思いました。

あと意外と面の皮が厚いというか、良い意味でグイグイくるのがとても良かったと思います!笑

 

~周りのに人物について~

とにかく、みんな咲太のことが大好きなんだなーと思いました笑

麻衣さんはともかく、双葉が咲太を本気で心配してるのが良かったです!

今回の映画は双葉の出番が多かったと思います。

いつも通り意見をくれる人という意味ではもちろん、メンタルケア的な部分でもすごく輝いていたと思います。

特に、憔悴しきった咲太を自宅に連れていった時と、咲太が生き残ってて腰を抜かしてしまう部分が印象的でした。

ああいうのって、普通なら国見の役割というか、彼がやるのが自然な流れだと思うんですよね。

でも、双葉がやっても全く違和感なかったし、彼女だからこそだな良いんだなって思いました。

家に連れていくのだって本当は国見でも良いのに、迷わずに「私の家で隠れて」って言えるのは、なんだかんだ言っても咲太の事が好きなんだと思いました。

彼女は思春期症候群の時に咲太に助けられるので、その恩返しをしたかったのかもしれません。

でも、彼女にはそんなつもりはなくて、ただ大切な友達が困ってるから助けたいという気持ちで動いていたんだと思います。

もちろん、双葉以外の全員が咲太を本気で心配しています。

こういった『自然の優しさ』を描いてるのが『青ブタ』の良いところだなーと思いました!

 

~その他印象的だった点~

咲太は本当に優しい男の子なんだと、改めて思いました。

それはアニメ本編でも分かっていたことですが、その時は『傍観者』という感じで、あくまで思春期症候群の人のサポートをしてるという感じでした。

それが今回初めて『当事者』になり、自分が中心になって様々なことが起きました。

それでも楓に「兄離れしてくれて嬉しい」と言ったり、周りに自分が死ぬことを秘密にしていたり、とにかく周囲の人たちに心配かけないようにして全てを背負いこもうとしていました。

こうなった時にも他人への思いやりを忘れない咲太も、とても強い人だと思います。

翔子さんが言ってた通り「人生は優しくなるためにある」という言葉を体現していた映画でした。

あと、咲太が周りから見えなくなってしまう所も良かったですね。

あのシーンは麻衣さんと同じ状況を描いていたと思うのですが、これも『当事者』側の視点で描かれていたため、咲太の辛さや怖さみたいなものが存分に描かれていたと思います。

本当ならばここで麻衣さんが見つければ綺麗なのですが、あいにく仕事なんですね……

というより、そもそも未来から咲太が来てるなんて知るはずもないので探せるわけがないんですけどね。

そこで古賀が見つけてくれたのが良かったと思います。

それぞれの人物が咲太のことを助けていて、とても温かいシーンでした。

周りの人を助けていたからこそ、自分が絶望に浸っている時に救ってくれるという助け合いがすごく気持ちよかったです。

でも、さっきも言った通りに恩着せがましい感じではなく、大切な人が困ってるから自然に手を差し伸べるというのが非常に良いです。

まさに『無償の愛』です。

そして、そんな助けをもらって翔子さんに再び会った時に「失敗なんかじゃないですよ、あれがあるから今があるんです」って言ったことがとても印象的でした。

彼にとって自分の弱さを本当の意味で受け入れた瞬間で、だからこそ自分を救うことが出来たんだと思います。

咲太は「翔子さんと出会ったことで後悔したことは一度もない」と言っていましたが、あれも本心だったと思います。

辛い事ばかりだったけど、彼女によって変わるきっかけができた自分の恩人のような人。

その人のためならなんだって出来る、という気持ちをひしひしと感じました。

でも、それは翔子さんにとっても同じ事だったんですね。

彼女にとっても咲太が大好きで恩人です。

だからこそ、自分の存在が咲太を苦しめてることに気付いてしまったんですね。

好きだからこそ相手を勝手に縛って苦しめてしまうというのが本当に辛かったです……

そして、二人が同じ考えで『自分の犠牲によってせめて相手を救えるのなら』と思っていることが尊いです。

まさに『優しさの連鎖』だなーと思いました。

あと、咲太の胸の傷が何によって発症してるのかが少し分かりづらかったです。

翔子さん曰く「心の傷」

と言っていた気がしますが、「本来あってはいけない心臓が2つ存在してるから傷が出来た」みたいなことも言ってましたよね?

事実、咲太が生き残った時には傷が無くなっていましたし。

だとしたらそれは思春期症候群ではなくて、また別の問題になるのでは?と思いました。

結局、咲太は思春期症候群だったのかどうかということが少し分からなかったです。

その辺も原作を読んだら分かるのかな?

 

~演出や展開について~

麻衣さんが事故にあった時の音が本当にエグかったんですよね……

『グシャッ!』

っていうのがリアル過ぎて、一瞬で鳥肌立ちました。

心なしか周りの人たちもビックリしてたような気がします笑

その事故を起点に、畳み掛けるように演出が加速していきました。

BGMの絶望感や、咲太の叫ぶ演技とかですね。

咲太な叫んだ瞬間に涙が溢れてきて、ほんとすごかったです。

個人的には、あの絶望状態をもう少しやって欲しかったという思いがありました。

結構すぐに翔子さんが現れて希望が見えてきたという感じになったので、そこだけ少しもったいないかなーと思いました。

あと部分をもう少し長く描いていたら、カタルシスがもっと高まったのではないかと思います。

まあ、この部分だけではなくて、なんとなく展開が早いというか、淡々と進んでいくなーという感じがしました。

特に序盤ですね。

そこで、私なりに理由を考えてました。

その理由は、『日付』です。

この作品の特徴として、この『日付』がやたらと出てくるんですね。

これはアニメの時もそうでした。

その時は問題なかったと思うのですが、映画になってからやたらとそこが気になりした。

多分、序盤にそれを表示しまくってた事で、「もうそんなに過ぎちゃったのか……」と感じたんだと思います。

アニメの時にどれくらいの間隔で進んでたのか覚えてないんですけど、もう少しゆったり進んでた気がします。

更に、中盤~終盤にかけてはこの『日付』がほとんど表示されなくなるので、余計に序盤が目立つんですよね。

序盤は早く進んでいくけど、中盤くらいからゆっくり進むなーっていう感じです。

……あれ?

今書いてて思ったんですけど。

もしかしてこれって、『視聴者に相対性理論を感じさせるための演出』だったのでしょうか!?

最初に話した『大人になりたくない翔子さん』『大人になりたい翔子さん』の話の時に出てきた話なんですけど、双葉曰く「時の流れが違って見えてる」みたいなことを言ってた気がするんですよね。

あんまり覚えてないけど……

まあとりあえず、そんな話が出てきたんですけど、もしそれを視聴者にも体験させるためにそういう演出にしてるんだとしたらすごいと思いました!

もしかしたら自分の思い過ごしなのかもしれませんけどね。

真相は製作者さんにしか分からないことですけど、いつかそれが知れたら良いなと思います。

 

~物語について~

今回の「ゆめ見る少女の夢を見ない」は色々な作品を混ぜたようなものだったと感じました。

心臓の話とかは『Angel Beats!』でもありましたし、途中の部分や最後は『シュタゲ』『君の名は』感がありました。

でも、こういった設定的な部分で被ってるところがあっても独特のテイストに仕上がっていたと思います。

それは、そもそも伝えたいメッセージが違うからですよね。

今回のお話は『優しさ』『思いやり』『縁』みたいなものを伝えたかったんだと思います。

個人的には、この『メッセージ性』というところが一番重要だと思っていて、そこを伝えたり表現するために『作品』というものを作るんだと思っています。

そこを全力で伝えるために設定やジャンルが被っていたとしても、それは大した問題ではないです。

そんなことを言い始めたら、「前にも見たような設定だなぁ……」という目でしか見れなくなっちゃいますからね。

大切なのは、作者や作品が何を投げかけているのかという部分だと思います。

ただ単にエンターテイメント性に特化した作品も好きですが、個人的にはそれよりもメッセージやテーマが強い作品が好きです。

その点において、『ゆめ見る少女の夢を見ない』は自分の好みにピッタリでした!

もともと自分がこういう作品やジャンルが好きというのはあって、今回はそれにドンピシャにハマった作品でした。

その結果、ボロ泣きしました笑

個人的には、最後に咲太が翔子さんを思い出さなくてもそれはそれでありの結末だったなーと思います。

最後に知らない同士の二人がすれ違う。

でも、なんらかの形で繋がりがあるみたいな感じでも良かったです。

でも、『夢』の伏線がこれでもかと散りばめられていたのでこれは来るな~と思いました。

「待ってました!」と言わんばかりに、最後に出会えたのは本当に素晴らしかったです。

素直に「二人が再び巡り会えて良かった」と思いました。

恐らく、咲太が自分を助けた時に1つになったり、病室で翔子さんが1つになったような描写があったので、彼女自身には記憶が残ってるはずです。

でも、今までのことを考えて、咲太たちとは会うべきではないと考えていたんじゃないかと思いました。

咲太が言ってた通りに、翔子さんは何も悪くないです。

それどころか、今回のお話で悪い人なんていません。

それでも、自分と関わったことで咲太たちを苦しめてしまったという事実を考えると、会うのは憚れたんじゃないかと思いました。

優しい翔子さんのことですから、「会えなくても、それが全員の幸せのためには良い」と考えていたのかもしれません。

でも、本心ではやっぱり会いたかったし、思い出して欲しかったんじゃないかとも思うんですよね。

病気が治って、もう彼らを苦しめる必要性がないからこそ今度こそ関係をやり直したいって考えていたと思います。

でも、彼女の中にある罪悪感のようなものや、恐怖心といったものがそれをさせなかったのでしょう。

だからこそ、咲太が自分を思い出して名前を呼んでくれたことは死ぬほど嬉しかったと思います。

咲太側から来てくれたらもう喜ぶしかないですよね!

あの一瞬の間の翔子さんの動きや顔を見ると、そんな複雑な感情が渦巻いていたんじゃないかなーと思いました。

何はともあれ、みんなが幸せになれる世界になって本当に良かった!

色々なものが報われた感じがして、とても良かったです!

 

~まとめ~

『ゆめ見る少女の夢を見ない』は本当に素晴らしい作品でした!

もっと全国で放映すればいいのにって思います。

現代の殺伐とした世の中に、この作品はとてもマッチします。

この作品が広がって、温かくて優しい世界になれば良いな~なんてことも思います。

全く違う話なのですが、私はこの作者の前作である『さくら荘のペットな彼女』という作品の方がどちらかと言うと好きだったんですね。

でも、今回の映画を見て『青ブタ』もすごく好きになれました!

この作者の書く物語には衝撃を受けっぱなしです。

タイトルも衝撃的ですが、それよりも内容が良いです。

原作も買おうかなーって思いました!

個人的に、翔子さんがめちゃくちゃ好きです!

ああいう人物を好きになる傾向があるんですよね笑

それに、担当声優の水瀬いのりさんがすごくハマっていたなーって思います。

というのも、彼女が演じるキャラクターって敬語の人物が多いんですよね。

『ごちうさ』のチノや、『リゼロ』のレム、最近では『五等分』の五月なんかも演じていますよね。

こういったこともあって、彼女の敬語がスッと入ってくるんですよね笑

特に、今回の翔子さんは本当に良かったです!

こんなに素晴らしい作品に出会えたことに感謝です!

『青ブタ』好きな人はもちろん、そうじゃない人も見ても良いんじゃないかと思います。

さすがに話が分からないですけどね笑

でも、この作品だけ見ても伝えたいことは全て伝わるんじゃないかと思います。

それくらい濃い作品です。

皆さんも是非見てみてくださいね!

 

~追伸~

ネタバレなしの感想はこちらにあります!

こんな感じで作品の紹介や感想を書き連ねさせてもらっています。

最後にオススメの作品を紹介しておきます!

私自身も小説を書いてますので、そちらも読んでくださると嬉しいです。

『青ブタ』ともジャンルの近い物語になっていますので、興味のある人は是非読んでみてください!

 

自作小説→新しい君と

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