『HELLOWORLD』感想 ネタバレなし! 演出や構成について語ります!

アニメ感想

今回、『HELLOWORLD』という映画を見てきました。

この作品のキャッチコピーは

 

『この物語(セカイ)は、ラスト1秒でひっくり返るー』

 

です。

まさに、それにふさわしい物語でした!

話が非常に難しく、理解しきれてない部分も大きいですが、自分なりにまとめてみました。

SFの比重が強く、初見で全てを理解するのは厳しい作品です。

視聴する際には、敢えて時系列や関係性を考えない方がいいかもしれません。

それらをしていると考えることが多過ぎて映画についていけなくなっちゃうからです笑

なので、個人的にはひとまず内容に集中することをオススメします!

 

※補足
・2027年の直美を“直美”
・2037年の直美を“ナオミ”
とします。

演出について

 

ここからは、演出面についての感想を書いていきます。

事前に告知されている以外の情報は可能な限り控えていますので、気楽に見ていって下さいね!

 

構成や展開について

 

物語全体の構成やテンポについてですが、この点は非常に良かったと思います。

個人的にですが、とにかく無駄を削ぎ落とし、スピーディーに展開しているように感じました。

その結果、飽きることなく最後まで見れました。

『起承転結』がハッキリとしていましたね。

本当に全編面白かったのですが、特に“結”を、どう受け止めるかで評価が変わってきます。

キャッチコピーの意味がよく分かります。

むしろ、最後でまた“転”になったのでは?

という感じです。

あのワクワク感や驚きは実際に見て確認して欲しいですね!

この作品は、かなりシリアス寄りな作品です。

気持ちが重くなり過ぎないことを配慮したのか、前半はコミカルなシーンやほんわかとしたシーンが多いです。

これが功を奏し、中盤からのシリアスが、より物語にのめり込むことができました。

要は、メリハリがかなり分かりやすかったです。

ただ、直美と瑠璃の恋愛模様についてはもう少しゆっくり描いて欲しかったです。

恋愛を主軸になっているのですが、どちらかというと主人公である直美に焦点が当たり過ぎていたかなと思います。

未来のナオミと現在の直美が接しているシーンの方が多かったのではないでしょうか。

なので、二人の師弟愛の方に気持ちが持っていかれてしまいました。

そのため、直美から瑠璃への想いが今ひとつという感じがしました。

瑠璃から直美へも同様です。

ただ、二人が恋に落ちる理由はしっかり描かれていて納得できました。

短い時間でこの三人の関係性をじっくりと表現するのは難しかったのかもしれません。

その部分は、小説を読めば見られるのかもしれませんね。

 

音響について

 

次に音響面についてです。

BGMのジャンルがかなりばらけていたなーというのが感想です。

というのも、先ほど話した通りにコミカルとシリアスがくっきりと別れているためだと思います。

特に、前半はポップなものやノリの良いものが多かったですね。

個人的に残ったのは、『無音の演出』ですね。

この作品は、何回か無音になるシーンがあるんですね。

基本的に誰かが喋っているかBGMが流れてることがほとんどだと思うですが、『HELLOWORLD』は少し違いました。

重要なシーンや効果的なシーンで無音にすることによって、大きな緊張感が生まれました。

 

「あっ……。これはやばい。やってしまった……」

 

みたいな感じです。

こういった演出を見ることはあまり無かったので、なかなか新鮮でしたね。

『シンプルイズベスト』だと感じた瞬間でした。

それとは矛盾するのですが、逆にこれはどうなんだろうと感じた部分もありました。

それが、歌詞ありの楽曲の使い方ですね。

『君の名は。』の影響なのか、最近の劇場アニメでは作中に歌詞ありの楽曲を流すことが多くなりました。

それ自体は良いのですが、ここに関して個人的に思うことがあります。

それは、“そもそも目的はなんなのか”ということです。

曲を売るためなのか、雰囲気を盛り上げるためなのか、それともまた別の理由なのか。

意図が分からないんですね。

どう思いますか?

個人的に思うのは、『シーンの短縮化』ができるからだと思ってます。

こうした楽曲が使われている時は、大体が日常を消化している時です。

そして、更に誰かの語りが含まれていたりしますよね。

尺が足りないとなれば、一番削りやすいのは日常です。

本当は紆余曲折色々あるんだけど、それをパッと飛ばしてしまうのはなんとなく憚られる。

だけど、その描写をしないと視聴者は何があったか分からなくなってしまう。

何とかして効果的に日常を見せる方法はないだろうか。

淡々と流すだけだと味気がないな、うーんどうしよう。

だからといってBGMだけだと何か違和感がある……。

あ、そうだ!

みたいな感じですね。

もちろん、BGMを流して日常を短縮する場面もあります。

ただ、それだと地味になりやすいんですね。

ましてや、劇場でわざわざお金を払って見に来てるくらいです。

それを踏まえれば、あまり映えない演出は避けたいと思うのは当然です。

そこで、歌詞ありの楽曲の出番なんですね。

これを使うことによって、映画のワンシーンをPVのようにすることができます。

地味にならず、派手さとテンポの良さを演出することができるんです。

もちろん、楽曲のジャンルにもよりますが、過ぎ去る日常を描く時に使っているものはそういった爽快感のある曲が多いです。

結果的に観客を退屈させず、尚且つ見せたいシーンをある程度見せることができるんですね。

なので、歌詞ありの楽曲を使う理由は、『短縮するのに丁度良いツール』というところではないかと思います。

もちろん、映画用に編曲されたものなら良いと思います。

重要なシーンや喋る時にはBGMになる。

誰も喋らずに、絵だけで説明できるところは歌詞を流すというものならアリだと思います。

具体的には『スパークル』とかがそうでしたよね。

彗星が降ってくるシーンは歌詞を入れますが、それ以外のところはしっかりとキャラクター達がリアルで動いています。

そして、その時はBGMになっているんですね。

こういったものでしたら、映画の一部として機能して盛り上がるんですよね。

ですが、そうでないものになると情報量が多くなってしまいます。

シーン、セリフ、歌詞、曲という感じですね。

しかも、それがごちゃごちゃと混ざっています。

そうなると、せっかくの見せ場が台無しになってしまいますよね。

それだったら、さっきも話した通りに無音の方がまだ良いのではないかと思います。

少し話が逸れてきたので戻します。

この『日常の短縮』が、最初に話した恋愛模様についてもう少しゆっくり描いて欲しかった、に繋がります。

日常を短縮して流してしまうことによって、二人の関係性への感情移入がしづらくなってしまうんですね。

例えば、一話目からずっと好きでたまらない相手がいた。

最終話で二人は結ばれるが、その間には様々な出来事があった。

それを全て乗り越えて最後には結ばれる。

これならばカタルシスがありますね。

ですが、一話目でいきなり結ばれるけどそこに至るまでの『過程』が存在しなければ、その愛に何の重みもありません。

キャラクター間にはありますが、どうしてもこちらに伝わりづらくなってしまいます。

もちろん、そういった演出も全然アリだと思います。

ですが、それはコミカルなものだったり、それこそ日常系の作品の方が合うのではないかと思います。

特に深い理由はないけど、なんとなく好きでも納得できます。

しかし、シリアスな作品だとそれは欠点になってしまうのではないでしょうか?

大切なのは『リアルな空気感』です。

それがあるからこそ、キャラに感情移入できるんだと思います。

回想を入れたりすることで補うこともできますが、それでも『リアルな空気感』には敵わないと思います。

この作品は、その『過程』が普通の作品と異なっていたからこそ、そういう演出にしたのかもしれません。

これに関してはネタバレになってきちゃうので詳しくは言えませんが、この物語が主軸にしたかったのは別の部分だったのです。

制作者の意図も分かります。

でも、だからこそ二人の日常が短縮されてしまったのは名残惜しかったです。

他には、スピーカーの使い方が上手かったなーと思います。

序盤に会議室のような部屋で会話があるのですが、そこでの距離感や反響感というのを丁寧に表現していました。

この人の音声はここから、この人はこっちからというように、微調整を繰り返したのではないでしょうか?

それくらい、『リアルな臨場感』がありました。

会議室の端で教師として会話を見届けているような、そんな感覚です。

こういった工夫が良かったです。

 

作画について

 

次に作画についてです。

作画についても、非常に満足しました。

この作品は『京都』が舞台になっているのですが、なぜ京都なのかはよく分かりませんでした。

まぁ、それを言い始めたらキリがないんですけどね笑

でも、SFの作品ってそういうところ理由付けされてることが多い気がします。

それを考えると少し気になってしまいますね。

それはともかく、京都の街並みをしっかりと再現できていました。

その点は非常に良かったです!

『HELLOWORLD』の作画は独特でして、普通のアニメーションとは若干異なります。

例えるなら『GODZILLA』『亜人』のような動き方をします。

それに加えて、微妙にグロテスクな描写や気持ち悪くなるようなシーンがあります。

そのため、人を選ぶなーというのが率直な感想です。

そういったものに耐性が無い人にはあまりオススメできません。

特に、集合体恐怖症の方は注意が必要です。

そうじゃない私ですら、「うっ」となるシーンがありました。

なので、それでも見に行きたいという人のために、ここで事前に伝えさせていただきました。

身構えておけば、少し楽になるかもしれないですからね。

その他にも、デジタルチックなシーンや不思議な描写が多く、とにかくカラフルです。

光ったり、捻れたり、爆発したりと、かなり刺激が強めです。

そのため、落ち着いた物が見たいという人にもあまり向いていないと言えます。

アクションシーンについてですが、これに関しても本当に素晴らしかったです。

さすが劇場アニメということもあり、力が入ってることが伺えました。

主人公の直美は途中である能力を手にするのですが、これがまた面白いものでした。

似た能力を持つキャラや作品がいくつか思いついて、ニヤリとしちゃうくらいでした。

この作品は、全編を通してそれを使うシーンが多いです。

なので、そこに力が入るのは必然なのかもしれませんが、それでも圧倒されました。

そこら辺の戦闘アニメよりもよっぽどアクションしていたと思います。

しかも、その戦法が斬新なものが多く、よくこんなこと思い付いたなーと感心しました。

こういったシーンは非常に迫力があり、派手です。

とにかく情報量が多い作品ですので、見ていて飽きません。

そういったものが好きな人にはオススメできます。

 

まとめ

 

良かった点

・展開がリズム良く飽きない
・アクションシーンが迫力ある
・BGMの種類が豊富
・無音の演出
・臨場感のある音の出し方
良くなかった点
・日常を飛ばしたことにより感情移入しづらくなったこと
・楽曲の使い方
・刺激の強い描写

 

良くなかった点に関しては、むしろ良いと感じる人もいるかもしれません。

その逆もまた然りです。

この辺は個人の感覚によるものが大きいと思いますので、そういう特徴があるのか、と参考程度に留めていただければ幸いです。

演出面については概ね満足しました。

やはり、少し展開が早いと感じる部分もあったり違和感もありましたが、そこは尺の関係上仕方ないと思いました。

SFや恋愛、更にはアクションと珍しい組み合わせの作品です。

これらに興味がある方は是非見てみてください!

きっと、色々な意味でびっくりすると思います笑

違和感や疑問に関しては、ネタバレありの作品で存分に考察していこうと思いますので、興味がある方はそちらもご覧ください!

最後に関連の記事を紹介しておきます。

私自身小説も書いてますので、よろしければそちらもどうぞ!

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました